BDXL(High Capacity Recordable and Rewritable discs)について
昨日、BDAからBDXLなる4層BDのリリースがありました。
いまさら、光ディスクではないと思いますが、もともとの僕の得意フィールドだったので、今回は、BDXLなるものについて書きたいと思います。
BDXLは、なんてことは無い現状のBDの1層あたりの容量を増やし、多層化したBDです。ですが、少々工夫を凝らし、高密度化を図ったようです。BDは、線密度の違いから23,25,27GBの3種類の容量が規定されていましたが、今回のBDXLは、3層で100GB、4層で128GBとなっています。
BDXLの高密度化は、おそらく、今は亡きHD DVDと同じ信号処理系PR(1,2,2,2,1)を前提にしたのだと想像されます(従来のBDは、PR(1,2,2,1)です)。というのもBDは、当初からHD DVDと同じ信号処理系を採用すれば、1層あたり35GB前後まで行くといわれていました。実際、学会発表でもどこかのメーカーがBDと同じ光学系で40GB弱の成果を発表していたと思います。35GBクラスの発表は、HD DVDを推進していた東芝もNA0.85で発表していたはずです。
また、BDの1層あたり27GBメディアが規格のみで登場しないのは、メディアの設計が難しいからです。以前、某メディアメーカーの方に話を伺ったことがありますが、27GBは、理論限界付近にあるため、できたとしてもものすごく高価なメディアになるといっていたことを今でも覚えています。(そのまえにできないかもともいってましたが・・・)
今回のBDXLは、前提とする信号処理系が現在のBDとは異なると思われますので当然ですが、互換性はありません。ただ、ドライブの設計としては、光学系には大きな変更はないと思われますので、おそらく、ドライブの価格は、それほど上がらないのではないかと個人的には予想しています。
実際、今は亡きHD DVDでも3層のTLの規格を策定していましたが、3層になったからといってドライブの価格が大幅に上がる予定にはなっていませんでした。それどころか、それまでのドライブをカスタムすることでも対応できていたと思いますので、ドライブ自体は、4層になったからといって大きな価格変動はないと思います。ただ、前述したように少なくとも信号処理系に手が入っていると思いますので、それに対応したLSIを搭載しないとBDXLを読み出せませんが・・・。
また、BDXLは、リリースによると当初は、医療用などの業務向けとして規格化されるようですが、コンシューマ向けへの展開も考えているようです。ここは、断言できますが、記録メディアの価格は、べらぼうに高くなると思います。というのも、4層BDは、単純に層を重ねればよいというわけではありません。記録層と記録層の間のスペーサー層の厚みを均一にしてしまうと、他の層に反射したレーザー光が、迷走して読み出しの障害になるからです。これを回避するために4層BDでは、スペーサー層の厚みを微妙に変えて配置しなければなりません。
BDは、もともと厚みムラに弱いので、この微妙に厚みを変えて配置というは、歩留まりに影響を与えると思っています。しかも、BDは、トータルの厚みが1.2mm、保護層の厚みは0.1mmと規定されており、すべての記録層は、この0.1mmの中に配置しなればなりません。つまり、記録層を増やすとその分、本来の保護層の厚みが減ります。なんか、考えただけでメディアを作るのが難しそうです。
実は、僕は、4層とかのBDが本当に規格化されるとは思っておりませんでした。コンシューマ向けとしてはメディアの価格が高くなるだけで特にメリットが見えなかったからです。(今回発表された業務用というならメディアの価格をある程度無視できるので、ありだと思いますが・・・)
ちなみに、今でも同じことを思っています。たとえ、コンシューマ向けにでたとしても1枚数千円する記録メディアなら、HDDでもかった方が個人的にはよいような気がします
いまさら、光ディスクではないと思いますが、もともとの僕の得意フィールドだったので、今回は、BDXLなるものについて書きたいと思います。
BDXLは、なんてことは無い現状のBDの1層あたりの容量を増やし、多層化したBDです。ですが、少々工夫を凝らし、高密度化を図ったようです。BDは、線密度の違いから23,25,27GBの3種類の容量が規定されていましたが、今回のBDXLは、3層で100GB、4層で128GBとなっています。
BDXLの高密度化は、おそらく、今は亡きHD DVDと同じ信号処理系PR(1,2,2,2,1)を前提にしたのだと想像されます(従来のBDは、PR(1,2,2,1)です)。というのもBDは、当初からHD DVDと同じ信号処理系を採用すれば、1層あたり35GB前後まで行くといわれていました。実際、学会発表でもどこかのメーカーがBDと同じ光学系で40GB弱の成果を発表していたと思います。35GBクラスの発表は、HD DVDを推進していた東芝もNA0.85で発表していたはずです。
また、BDの1層あたり27GBメディアが規格のみで登場しないのは、メディアの設計が難しいからです。以前、某メディアメーカーの方に話を伺ったことがありますが、27GBは、理論限界付近にあるため、できたとしてもものすごく高価なメディアになるといっていたことを今でも覚えています。(そのまえにできないかもともいってましたが・・・)
今回のBDXLは、前提とする信号処理系が現在のBDとは異なると思われますので当然ですが、互換性はありません。ただ、ドライブの設計としては、光学系には大きな変更はないと思われますので、おそらく、ドライブの価格は、それほど上がらないのではないかと個人的には予想しています。
実際、今は亡きHD DVDでも3層のTLの規格を策定していましたが、3層になったからといってドライブの価格が大幅に上がる予定にはなっていませんでした。それどころか、それまでのドライブをカスタムすることでも対応できていたと思いますので、ドライブ自体は、4層になったからといって大きな価格変動はないと思います。ただ、前述したように少なくとも信号処理系に手が入っていると思いますので、それに対応したLSIを搭載しないとBDXLを読み出せませんが・・・。
また、BDXLは、リリースによると当初は、医療用などの業務向けとして規格化されるようですが、コンシューマ向けへの展開も考えているようです。ここは、断言できますが、記録メディアの価格は、べらぼうに高くなると思います。というのも、4層BDは、単純に層を重ねればよいというわけではありません。記録層と記録層の間のスペーサー層の厚みを均一にしてしまうと、他の層に反射したレーザー光が、迷走して読み出しの障害になるからです。これを回避するために4層BDでは、スペーサー層の厚みを微妙に変えて配置しなければなりません。
BDは、もともと厚みムラに弱いので、この微妙に厚みを変えて配置というは、歩留まりに影響を与えると思っています。しかも、BDは、トータルの厚みが1.2mm、保護層の厚みは0.1mmと規定されており、すべての記録層は、この0.1mmの中に配置しなればなりません。つまり、記録層を増やすとその分、本来の保護層の厚みが減ります。なんか、考えただけでメディアを作るのが難しそうです。
実は、僕は、4層とかのBDが本当に規格化されるとは思っておりませんでした。コンシューマ向けとしてはメディアの価格が高くなるだけで特にメリットが見えなかったからです。(今回発表された業務用というならメディアの価格をある程度無視できるので、ありだと思いますが・・・)
ちなみに、今でも同じことを思っています。たとえ、コンシューマ向けにでたとしても1枚数千円する記録メディアなら、HDDでもかった方が個人的にはよいような気がします
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