Gmonster2 SFV1(SandForceコントローラ)の使用雑感
先日、SandForce社のコントローラを採用したSSD「Gmonster2 SFV1」をテストする機会がありました。Crystal Dsik Mark等の結果は、すでに公開されていますので、それ以外の点についてちょっとしたテストを行った結果をレポートしたいと思います。
SandForce社のコントローラは、ご存知の方の多いと思いますが、4KBのランダムライト速度がIntelのX25シリーズを超える速度を実現しているため注目を集めています。(それ以外の速度も速いですが)現在トレンドとなっている外部キャッシュ用のDRAMを搭載していませんが、データを「圧縮」して記録するという他社製品には見られない独自の工夫を施しているようです。
記録するデータを圧縮すれば、実際に書き込むデータのサイズが小さくなり、物理的に記録するエリアが少なくてすみますので、書込み回数自体を削減でき、耐久性が向上することはいうまでもありません。
また、本製品は、予備領域も他社の製品よりも当初から多めに取られている点も長寿命化に貢献しています。本製品は、SAMSUNG製の64GbitのNANDメモリを全部で16個搭載していますが、100GB版の記録容量は約93GBほどです。つまり、約35GBのエリアは、当初から予備領域に使われているということになります。この容量は、他社の128GBのSSDの4から5倍ぐらいを割り当てられていることになり、データを圧縮していることも加味するとかなりの寿命が予想できます。というか、普通に考えても一般的な128GBのSSDより、圧倒的に長寿命であることが想像できます。
次に本製品が、本当にデータ圧縮を使っているかどうかをファイルのコピー速度を計測することでチェックしてみました。使用したデータは、すでに圧縮済みのファイル、すべてのデータが「0」のALL0データファイル、さらにランダムなデータのファイルの3種類です。これらのファイル10GB分のコピー時間を計測しました。結果ですが、グラフを見れば解るように、圧縮率が非常に高くなるALL0のデータは、転送時間も短く、240MB/sec強の速度が出ています。一方、すでに圧縮済みのファイルは、その半分以下の速度しか出ていません。更にランダムデータに至っては、23MB/sec弱しか速度がでませんでした。
もっとも遅かったランダムデータについて補足説明しておきますが、実はこのファイル、100MBのサイズのファイルをZIPで圧縮するのに、Core2DUO E8600のパソコンで4分30秒近くかかるという圧縮に非常に時間がかかるファイルです(ファイルサイズは、元の35%程度まで圧縮されます)。本製品は、パソコンを使っても圧縮に時間がかかるファイルに関しては、やはり、記録速度も低下するようです。以上のことからみても、本製品が、データ圧縮を行っているというのは、間違いないと思います。また、データ圧縮を行っているということは、ファイルによって記録速度が異なることになります。これまでのSSDは、どんなファイルを記録してもそのサイズ分必ず物理エリアを使用していましたが、本製品では、それが当てはまりません。
テストしていてTrimの使い方にも疑問を感じました。本製品もTrim対応となっていますが、少なくともIntelのX25-MのようなTrimの使い方を行っているようにみえませんでした。つまり、Trimによって得た情報により、消去可能な物理ブロックを予め消去しておくことで記録速度を戻すということを行っていないようにみえるのです。実際にこの点が気になったので、X-25MのTrimの効能でチェックした時と同じ手法で、320回データを記録した後の速度とパーティションを再確保、フォーマットしたときの速度と比較してみましたが、やはり、速度に変化がほとんどありませんでした。というか、グラフに変化がほとんどありません。
本製品は、SecureEraseにも未対応のようでHDDEraseを使うことはできませんでした。Trimについては、必ず、こう使わなけばならないという規定があるわけではないので、特にこの仕様でも問題はないのですが、SecureEraseができない点は、少々残念です。
2010.3.13
修正が遅くなりましたが、Linuxでhdparmを使用すれば、G-Monster2 SFV1でもSecureEraseを行えることが分かりました。G-Monster2 SFV1(SandForceコントローラ搭載)をSecureEraseしたいときは、ここの手順を参考にしてください。
2010.3.17追記
その後、HDDEraseでも起動後にドライブの電源をいれることでFreeze Lockをバイパスでき、SecureEraseを行えるという報告がありました。SecureEraseをHDDEraseで行いたいときは、この方法を試してみてください。
SandForce社のコントローラは、ご存知の方の多いと思いますが、4KBのランダムライト速度がIntelのX25シリーズを超える速度を実現しているため注目を集めています。(それ以外の速度も速いですが)現在トレンドとなっている外部キャッシュ用のDRAMを搭載していませんが、データを「圧縮」して記録するという他社製品には見られない独自の工夫を施しているようです。
記録するデータを圧縮すれば、実際に書き込むデータのサイズが小さくなり、物理的に記録するエリアが少なくてすみますので、書込み回数自体を削減でき、耐久性が向上することはいうまでもありません。
また、本製品は、予備領域も他社の製品よりも当初から多めに取られている点も長寿命化に貢献しています。本製品は、SAMSUNG製の64GbitのNANDメモリを全部で16個搭載していますが、100GB版の記録容量は約93GBほどです。つまり、約35GBのエリアは、当初から予備領域に使われているということになります。この容量は、他社の128GBのSSDの4から5倍ぐらいを割り当てられていることになり、データを圧縮していることも加味するとかなりの寿命が予想できます。というか、普通に考えても一般的な128GBのSSDより、圧倒的に長寿命であることが想像できます。
次に本製品が、本当にデータ圧縮を使っているかどうかをファイルのコピー速度を計測することでチェックしてみました。使用したデータは、すでに圧縮済みのファイル、すべてのデータが「0」のALL0データファイル、さらにランダムなデータのファイルの3種類です。これらのファイル10GB分のコピー時間を計測しました。結果ですが、グラフを見れば解るように、圧縮率が非常に高くなるALL0のデータは、転送時間も短く、240MB/sec強の速度が出ています。一方、すでに圧縮済みのファイルは、その半分以下の速度しか出ていません。更にランダムデータに至っては、23MB/sec弱しか速度がでませんでした。
もっとも遅かったランダムデータについて補足説明しておきますが、実はこのファイル、100MBのサイズのファイルをZIPで圧縮するのに、Core2DUO E8600のパソコンで4分30秒近くかかるという圧縮に非常に時間がかかるファイルです(ファイルサイズは、元の35%程度まで圧縮されます)。本製品は、パソコンを使っても圧縮に時間がかかるファイルに関しては、やはり、記録速度も低下するようです。以上のことからみても、本製品が、データ圧縮を行っているというのは、間違いないと思います。また、データ圧縮を行っているということは、ファイルによって記録速度が異なることになります。これまでのSSDは、どんなファイルを記録してもそのサイズ分必ず物理エリアを使用していましたが、本製品では、それが当てはまりません。
テストしていてTrimの使い方にも疑問を感じました。本製品もTrim対応となっていますが、少なくともIntelのX25-MのようなTrimの使い方を行っているようにみえませんでした。つまり、Trimによって得た情報により、消去可能な物理ブロックを予め消去しておくことで記録速度を戻すということを行っていないようにみえるのです。実際にこの点が気になったので、X-25MのTrimの効能でチェックした時と同じ手法で、320回データを記録した後の速度とパーティションを再確保、フォーマットしたときの速度と比較してみましたが、やはり、速度に変化がほとんどありませんでした。というか、グラフに変化がほとんどありません。
本製品は、SecureEraseにも未対応のようでHDDEraseを使うことはできませんでした。Trimについては、必ず、こう使わなけばならないという規定があるわけではないので、特にこの仕様でも問題はないのですが、SecureEraseができない点は、少々残念です。
2010.3.13
修正が遅くなりましたが、Linuxでhdparmを使用すれば、G-Monster2 SFV1でもSecureEraseを行えることが分かりました。G-Monster2 SFV1(SandForceコントローラ搭載)をSecureEraseしたいときは、ここの手順を参考にしてください。
2010.3.17追記
その後、HDDEraseでも起動後にドライブの電源をいれることでFreeze Lockをバイパスでき、SecureEraseを行えるという報告がありました。SecureEraseをHDDEraseで行いたいときは、この方法を試してみてください。
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