SAMSUNG HD204UIについて
Western Digitalに続いてSAMSUNGからも667GBプラッタを採用した2TBのHDD、「HD204UI」の発売が始まりました。ネットを見ていたら、この製品が初のBigsector4KBネイディブドライブかのような書き込みが見られたので、多分違うだろうなと思いつつも、ちょうど2TBのHDDが欲しかったので購入してみました。
結論から最初に書いておきますが、HD204UIは、確かにBigsector対応ドライブで間違いはありませんが、物理4KB/論理4KBのネイティブデバイスではありません。物理4KB/論理512Bの「エミュレートデバイス」です。4KBネイティブという噂は間違いですので購入時には、ご注意ください。
これは、LBAの総数からも判断できます。僕は、購入時にLBAの「総数」を確認した段階で、エミュレートデバイスまたはこれまでの物理512B/論理512Bの製品のいずれかであることを確信した上でHD204UIを購入しました。お気づきの方も多いと思いますが、HDDやSSDは、本体に貼り付けられているシールに仕様が記載されており、そこにLBAの総数が印刷されていることが一般的です。このLBAの総数にセクターの容量をかければ、総記録容量を導きだすことができます。本製品の総LBA数は、「3,907,029,168」です。これに512バイトをかけると「3,907,029,168x512=2,000,398,934,016」で2TBとなります。つまり、この段階で、Bigsectorのエミュレートデバイスであるか従来同様に物理512B/論理512Bの製品のいずれかであるとしか考えられません。
次は、ベンチマークの結果をお見せします。
Windows7/Vista標準のオフセット2048とWindowsXPで使用されるオフセット63でベンチマークを行ってみました。 結果はご覧のとおりです。512KB/4KBのランダムライトの速度が約半分に低下しています。IOMeterで4KB境界にAlignを設定して5分間ほど4KBのランダムライトを行って見ましたが、ほぼ同様の結果となりました。
現在、一般的な物理/論理ともに512BセクターのHDDなら、オフセットを変更しても影響はでないはずですが、HD204UIでは、明らかな速度低下が発生します。このことからもわかるように、本製品は、物理4KB/論理512BのBigsectorのエミュレートデバイスです。
Bigsectorのエミュレートデバイスは、Western Digitalが最初に投入し、東芝も2.5インチHDDを発売済です。SAMSUNGは、3社目の参入メーカーということになります。今後は、BigsectorのエミュレートデバイスのHDDが増加するのかもしれません。
2010/08/27追記
コメントにて、Intel Rapid Storage Managerで論理/物理セクターサイズがどのように返されているかを知りたいという問い合わせがありましたので、調べてみました。
本製品は、論理/物理共に512バイトでセクターサイズを返しています。ただ、この値は、任意らしいので必ずしも正確とはいえません。このため、HD204UIは、Not Align状態で明らかな速度低下が見られることからBigsectorのエミュレートデバイスだと思っております。
結論から最初に書いておきますが、HD204UIは、確かにBigsector対応ドライブで間違いはありませんが、物理4KB/論理4KBのネイティブデバイスではありません。物理4KB/論理512Bの「エミュレートデバイス」です。4KBネイティブという噂は間違いですので購入時には、ご注意ください。
これは、LBAの総数からも判断できます。僕は、購入時にLBAの「総数」を確認した段階で、エミュレートデバイスまたはこれまでの物理512B/論理512Bの製品のいずれかであることを確信した上でHD204UIを購入しました。お気づきの方も多いと思いますが、HDDやSSDは、本体に貼り付けられているシールに仕様が記載されており、そこにLBAの総数が印刷されていることが一般的です。このLBAの総数にセクターの容量をかければ、総記録容量を導きだすことができます。本製品の総LBA数は、「3,907,029,168」です。これに512バイトをかけると「3,907,029,168x512=2,000,398,934,016」で2TBとなります。つまり、この段階で、Bigsectorのエミュレートデバイスであるか従来同様に物理512B/論理512Bの製品のいずれかであるとしか考えられません。
次は、ベンチマークの結果をお見せします。
Windows7/Vista標準のオフセット2048とWindowsXPで使用されるオフセット63でベンチマークを行ってみました。 結果はご覧のとおりです。512KB/4KBのランダムライトの速度が約半分に低下しています。IOMeterで4KB境界にAlignを設定して5分間ほど4KBのランダムライトを行って見ましたが、ほぼ同様の結果となりました。
4KB Align | 124.507173 IOPS |
Not Align | 63.516927 IOPS |
現在、一般的な物理/論理ともに512BセクターのHDDなら、オフセットを変更しても影響はでないはずですが、HD204UIでは、明らかな速度低下が発生します。このことからもわかるように、本製品は、物理4KB/論理512BのBigsectorのエミュレートデバイスです。
Bigsectorのエミュレートデバイスは、Western Digitalが最初に投入し、東芝も2.5インチHDDを発売済です。SAMSUNGは、3社目の参入メーカーということになります。今後は、BigsectorのエミュレートデバイスのHDDが増加するのかもしれません。
2010/08/27追記
コメントにて、Intel Rapid Storage Managerで論理/物理セクターサイズがどのように返されているかを知りたいという問い合わせがありましたので、調べてみました。
本製品は、論理/物理共に512バイトでセクターサイズを返しています。ただ、この値は、任意らしいので必ずしも正確とはいえません。このため、HD204UIは、Not Align状態で明らかな速度低下が見られることからBigsectorのエミュレートデバイスだと思っております。
論理セクタサイズ・物理セクタサイズを
返信削除intel rapid storage managerやexam diskなどの
ツールで調べることができますが、
HD204UIはそれぞれいくつと回答してきます?
Intel Rapid Storage Managerでは、512/512と返してきますね。SAMSUNGがIDENTIFY DEVICEに正しい数字を設定しているなら、Bigsectorエミュレートデバイスではないことになりますが・・・。
返信削除実際のところは、どうなのでしょう・・・。
リードはそうでもないですが、ライトがこれだけ落ちることを考えると、普通は、エミュレートデバイスであることが濃厚だとは思いますが・・・。
WD20EARSでも512/512ですね。4096を返すとうまく動かない環境とかあるんでしょうか。
返信削除WD20EARSはオフセットがずれていると豪快に性能が下がりますが、HD204UIはそうでもないと言うかほぼ理論通りの下がり方ですね。やっぱりWDのRead-Modify-Writeの実装は手抜きなのかな…
個人的な推測ですが、過去色々見聞きした経験からいうと、こういうケースでは、大きく2つの場合があります。
返信削除1つは、真面目に論理/物理セクターをみて動作しているアプリなどが存在しており、512/4096と設定すると不具合が発生する場合。
次が、とりあえず、スタンダードと思えるところに右に習えをした(笑)。実は、これが結構ありがちで、HDDではないですが、今回のようなケースで、このような判断をしたメーカーを知っています。そのときの理由は、それなり大きなメーカーでシェアがあったからというだけです。今回の場合は、先行押したメーカーが問題がでていないので、あえて冒険をしなかったという言い方もあるかもしれませんが。他の理由として、検証が面倒だったという話もあります。
実際、512/512にしておけば、遅くなることはありますが、とりあえず、問題なく動作はするので検証はかなり楽になるかと。512/4096とかに設定すると、どのぐらい過去まで遡って検証をやるのかとか、まじめにやろうとすると結構面倒かもしれません。案外、まじめに過去にさかのぼって検証したら、問題があったとかなのかもしれませんが。
はじめまして。204UIの物理セクターサイズで検索して拝見させていただきました。
返信削除ごく最近買った製品だと物理セクターサイズ4096Byteで返してきますね。
ついでに(?)ファームバージョンがあがってます。